はるか昔、10年以上前に田舎暮らしをしていたときの話です。
なんだか家を増築したせいで「ある人に妬まれているらしい」ことを近所の人から聞いて知ったんです。
「あんたたち(夫婦)が増築をしたっていうから、あそこの夫婦も負けるもんかと新築を建てるそうだよー。」
というご近所さんの一言が最初でした。
田舎のマイホーム「新築・増築」は妬まれる?
ご近所さんの新築の話を聞いて、普通に「そうですか、よかったですねー♪」と思いました。
というか、すごい近所だけど、その夫婦の顔も知らないし、話したこともなかったんですよ。
なので、正直、自分には無関係の話だなと思って流して聞いていました。
ちなみに、地域では比較的お金持ちの家だそうです。
まあ、そんな噂も飛びかうのが田舎の特徴です。苦笑
ただ、家を建てる夫婦というよりも、そのご両親がすごく見栄っ張りだそうで。
どうも、ウチに対抗意識を持っているようなのです。
確かに、地域の集会で、息子が家を新築する話を、延々と30分ほどしてたことを思い出しました。
その時は、「そんな話どうでもいいから早く帰りたいな…。」って思いました。
でも、その人は地域の長的な役をしていたので、「息子の新築の話」を長々としても、それを遮る人は誰もいませんでした。
ところで、ご近所さんの中には、ウチら夫婦のことすごくほめてくれる人もいるんです。
増築した時にも「若いのに偉いねえ」「感心だねえ」って感じで、言ってくれるんです。
ありがたいことですよね。
でも、ウチらがそう言われていることが、
その家の人の対抗意識をさらに燃やしたのか知りませんが、だんだん面倒なことになっていきます。汗
その人は近所では珍しく僕のブログを読んでた人だった
その対抗意識を持っていた人は田舎の高齢者には珍しく先進的な人で、ネットが得意で僕のブログも読んでくれていたそうなんです。
なので最初は「話の分かる人」だと思って好感をもっていたんです。
でも、たまに会うと、こんなことを毎回言うんですよ。
「田舎暮らしが流行ってきてブログを書いている人もいるよね、でも地域の悪いことを書く人がいるけど、あれはよくないよね。」と。
その時は、自分がブログに田舎暮らしのデメリットを書いたりしてたのを、遠回しに注意していたとは知る由もありませんでした。
そこまで、ドギツイことは書いてない認識でしたから言うまでもありません。
でも、このせいもあって、僕への反感はかなり高まっていたようなのです。
当然、家を新築・増築したとなれば、「この若造が偉そうに!」なんて思っていたかもしれません。
田舎の価値観に無理に合わす必要性をもっと考えた方が良い
ちょっと話がそれます。
ちなみに、自分が当時の田舎暮らしブログに何を書いたかというと、基本は楽しい記事が多かったんです。
でも、これからの移住者のために本当に役に立つ情報を書こうと思って、かなり地域の内情も書いたんです。
もちろん匿名ですし、よその人が見てもわからないように書いたつもりです。
でも、それでも、一部の人にとってはおもしろくなかったみたいなのです。
とはいえ、当時は、こういう田舎の難しさを書いたブログなんて、探してもほとんどありませんでしたからね。
自分が書かなきゃって変な使命感は確実にありました。
そもそも、不動産屋さんや役所の移住推進課は移住希望者に田舎の悪いことは伝えませんからね。
多くの人が何も知らないで「自然と触れ合える」とだけ思って田舎に来る時代だったのですから。
実際、今現在「田舎暮らしブログ」をネット検索してみてください。
田舎で失敗して大変な目にあった人がたくさん出てきます。
田舎の価値観には、なかなか合わせられない
そもそも田舎ならではの閉鎖性と男尊女卑、それに基づく習慣・行事・義務が改善されないから、田舎から地元の若い人がどんどん逃げていくんです。
実際、「こんなところで暮らせるか!」
といって出て行っちゃったという息子さん娘さんの話は、あちこちで耳にしました。
もともと田舎に住んでいる人でさえそう思うんですからね。
移住者であればなおのこと、田舎暮らしに失望して、すぐに家を売っちゃったという人は結構います。
やっぱり価値案の差に落胆するんです。
よく田舎に住むなら田舎の人に価値観を合わせなければダメという人がいます。
田舎暮らしなどしたことがないのに、テレビで平気で無責任にそういうことを言う人さえもいます。
いやあ、呆れますね。
価値観を合わせるなんて、異なる組織や人間関係に入ろうとするときは当たり前のことで、だれでもわかってることです。
でも、それが普通の一般常識の限界をはるかに超えるからみんな困ってるんです。
そういうことは逆に役所とかの方がわかっていたんです。
当時の役所でさえも「移住者が落胆して都会に戻る」ことを危惧していたんですから。
実際、移住者が来た地域の「長」には、「移住者が嫌になってしまわないように注意してください」って直接伝えているんですよ。
それでも、移住者が嫌になって都会へ戻ってしまうことだってあるんですから。
それくらい価値観のギャップって大きいんですよ。
なので、本当に移住者が田舎の価値観に合わせる必要があるかってことを考えた方がいいと思うのです。
田舎の常識や価値観以前に、法律がありますし、人としてのモラルがあります。
人権だってあります。
少なくとも、田舎だけの特殊な価値観に無理に合わせなくても生きていける環境は作らないといけません。
だって、田舎といえども「日本」なのですから。
それでも無難にやりたいなら正義感は殺すべき
まあ、そんなことを言っても、田舎に住んでいたらあまり意味はないことは知ってるんです。
無力感しかわかないような状況も時にあります。
だからこそ、これから移住する人にも知ってもらいたいと思うわけです。
こうして僕がブログに書くことが少しは地域の為になると思うんですが、「今のままの田舎でよい」と思っている人からすると迷惑な話なんです。
もっとゆるく、単に田舎のありのままの記事を書いたりしただけでも、一部の田舎に昔から住む人たちに反感を買っていただろうことは明らかです。
特に先ほどの、対抗意識の人はあからさまにぼくに反感を持ったことは間違いありません。
組織ってどこでもそうですが、あまり正義感が強すぎても人間関係うまくいきません。
あれやこれや批判せず、のらりくらりと周りに迎合して生きていける人がうまくいくんです。
まあ、40年も生きていれば、それはわかってるんです。
でも僕は少しくらい嫌われても、困ってる少数派を救いたいと思うわけです。
ガレージが「とどめ」を刺したらしい
引っ越す1年くらい前ですかね。
車を乗り換えたんですが、それを機にガレージを作ったんです。
ディーラーの営業さんからも
「屋根だけのカーポートよりも、ガレージに格納した方が明らかに車は長持ちします。」
と聞いたからです。
でも、そのガレージの話が例の「対抗意識の人」に近所の人の口から伝わります。
しかも、その伝わり方がまずかったですねえ。。。
「あれだけ自慢していたアンタの新築よりも、あの家の(つまりウチの)ガレージの方が大きいじゃんよー。」
って、言っちゃった人がいたそうなんです。。。苦笑
これは、マズイ!って思いましたね。。
しまいには、
「あっちが増築したらこっちが新築して、新築したかと思ったら今度はガレージ建てて、戦いが終わらないねえ。」
なんて言う人もいたり。。。
いやいや、別に戦ってないし!
向こうが勝手に思ってるだけだし!笑
まあたしかに、車が2台格納できて、物置としても十分なスペースになるように作ってもらいましたから、かなりデカいガレージです。
もしかしたら建坪は、その家より広かったかもしれません。
でも、そこからですかね、本格的な嫌がらせが始まったのは。
地域の会合で干される
ちょうどガレージ事件の半年くらい前、ついに巡り巡って、自分が地域の「下っ端の役員」みたいなのになってしまったのです。
でも、仕事が忙しいなりに、ていうか、まあ自分なりに、頑張りましたよ、はい。
半年くらいやってみて、いろいろと慣れてきて、祭りの準備とかもしてたんですが、その時ですかね、霊の「対抗意識の人」から突如、
「あれ、キミが今年は役員だったっけ?」なんて、言われたんです!
え? 何をいまさら? ですよね。
もう半年もやっているわけですからね。
暗に「オマエ、なんにもやってねえよな」と言いたいわけです。
しかも、「いやいや、そもそも、あなたたち幹部が僕を選んで指示も出してるでしょ!」 って、思いましたけどね。笑
半年も仕事して、「キミって役員だったっけ?」って、かなりムカっときましたねえ。
自分なりに頑張ってましたからね。。。
しかし、なんで突然、そんなこと言うんだろうって、思いましたねえ。
その時くらいからでしょうか、なんでか知らないけど、自分がする仕事を別の人がやるようになったんですよ。
でも親切でやってくれているかもしれないし、様子を見ることにしたんです。
しかし、ちょっとプライドを傷つけられた思いになりましたね。
しかし、しばらくして、「対抗意識の人」が「あいつの代わりにやれ」と、その人に指示を出したんじゃないか?とも思いました。
案の定、ほぼ全部の仕事を、その別の人が仕切り始めたからです。
完全に僕の仕事が奪われて、これは明らかにおかしいと思いました。
しかも、明らかに僕の仕事なのに
「それはあなたの仕事でなくて、彼(僕)の仕事でしょ?」
なんて注意してくれる人も、なぜか誰もいません。
つまり、別の人が、自分の代わりに「役」をやっていることに対して、示し合わせたかのように誰もが 何の異も唱えなかったんです。
その時にやっと気が付きましたね。
あの時にブログのことを注意したのは僕のことだったんだって。
それと、増築やガレージの件で、対抗意識を持っているなって。
「あー、こりゃあ、やっかいな人を敵にまわしちゃったかなあ、干されてるなあ。」って思いましたねえ。
なので、代わりにやってくれる人に、丁寧に頭を下げて、悔しいけどこう言いました。
「僕の代わりに仕事をしてくれてありがとうございます。」
いやあ、もう、そう言うしかないですよね。。。
というわけで、頭にきた自分は、一切何もやらずに、その人にお任せすることにしたんです。
いやーホント、なんでこんなことになっちゃったんだろうなと。。。
ガレージ建てただけなのに。苦笑
必ずしもブログやガレージが元凶ではない
さてさて、ここまで読んできた人ならわかると思いますが、
必ずしもブログやガレージが元凶ではないんですよね。
結局、どんな隣人と付き合うか、
田舎のコミュニティでどれだけうまく立ち回るか、の問題なんですよね。
自分は比較的、ていうか、基本的にはかなり腰が低い方だと思いますが、でも、人間って好き嫌いってあるじゃないですか。
自分のことが気に入らない人にとっては、腰が低かろうと、どうであろうと、嫌いなものは嫌いなんです。
どうしようもないんです。
それに、田舎だけでなく会社でもそうですが、派閥ってあるんですよね。
仲良しグループというんでしょうか。
男女ともにありますね。
子供だけでなく、ジジババになってもあるんです。
自分と異なる派閥にいる人は、もうそれだけで、理由なしに嫌いなんです。
実際、すごくイジワルな婆さんがいて、その人だけ、なぜか僕が挨拶しても無視するんです。
ていうか、睨んできます。
僕は別に何にもその人に悪いことしてないんですよ。
ていうか、会話したこともありません。苦笑
不思議ですよね。
でも、派閥ってそういうことなんですよ。
僕はその人と違う派閥の人と仲が良かったんです。
だから関係ない僕は、なぜかその人ににらまれるんです。苦笑
でも、人間って、そんなもんなんです。
そんなもんだと思って、立ち回らないと、消耗するだけです。
それが田舎でもあり、まあよくある人の世というものですね。
それくらいの「いざという時の覚悟」は、ぼくでも持っているつもりです。